北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授 赤木正人先生インタビュー「災害時に必要な情報を音声により確実に伝える」インテリジェント避難誘導音声呈示システムの研究開発(第2回)
ナレーション音声は世界中で使われていますが、災害現場では雑音によって聞き取れない事例が少なからず発生します。前回は先生の音声変形システムが、ヒトが雑音残響環境下で発話する際に、無意識に行っている能力を参考にしているという話をお聞かせいただきました。今回は実地実験での結果と考察、今後の展望も含めて詳しくお伺いします。
「助成研究者個人ページへ」

研究室URL:http://www.jaist.ac.jp/~akagi/
まずは第一回のおさらいとして、先生のご研究の概要を教えてください。
雑音残響環境下でも、正確に音声を伝えるシステムを開発しています。そのために、人間が雑音残響環境下で発話する際に無意識に行うロンバード効果、パラ言語情報の付与に着目しました。
さらにシステム化することによって、より安心かつ、災害時に限らない様々な環境で使用することができるようになります。
さらにシステム化することによって、より安心かつ、災害時に限らない様々な環境で使用することができるようになります。
どこを実地実験場として音声聴取実験を行われたのですか。

駅前なので人通りが多い場所ですが、計測するのに苦労されたのではありませんか。
このような測定を行う場合に注意しなければいけないことは、人の往来があると計測結果に誤差が生じるので夜間に測定すること、広い空間を測定するために、それだけ多くのスタッフを必要とすることです。
幸い、金沢市から音響計測に協力をいただけましたので、人通りのない時間に実験することができました。また、スタッフ人数の問題は学生たちの協力によって解決しました。
幸い、金沢市から音響計測に協力をいただけましたので、人通りのない時間に実験することができました。また、スタッフ人数の問題は学生たちの協力によって解決しました。
音響実験ならではの苦労と言えそうです。では、実地実験の概要を教えていただいてもよろしいでしょうか。
もてなしドーム地下広場内で残響時間などを細かく地点ごとに計測しました。そして、その数値を推定したものと比較して、推定の精度を確認しました。