静岡大学 創造科学技術大学院 情報科学専攻 教授 杉浦彰彦先生インタビュー 「ワイヤレスパーソナルエリアネットワークを用いた知的環境認識の獣害対策システムへの応用」(第2回)
せっかく予測するなら、同時出現を重点的にみた方が効率がよいということですね。同時出現には、どんな傾向があったのでしょう。
「近接」と「広域」のように出現パターンを分け、データを解析することによりどのようなことがわかったのでしょうか。
ここでは3~6グループが同時に出現したデータについてまとめてあります。
赤い部分は猿の出現率が高く、青い部分は低いことを示しています。縦軸の3Gとは発信機をつけた猿のグループが3つ同時に出現していること場合を示します。
まず「曜日別」をご覧ください。概ね、広域では週の前半、近接では週の後半が赤くなっています。次に「天気別」についてみてみましょう。表の上段には、気象庁データベースに記載の、この地域での天気の割合を示してあります。近接、遠接とも「雨」の日に出現する確率が高まっています。細かく見てみると、雨の降り始めと振り終わった直後に、猿の出現が多いことがわかりました。また逆に晴れている時には同時出現の確率が低いこともわかりました。
赤い部分は猿の出現率が高く、青い部分は低いことを示しています。縦軸の3Gとは発信機をつけた猿のグループが3つ同時に出現していること場合を示します。
まず「曜日別」をご覧ください。概ね、広域では週の前半、近接では週の後半が赤くなっています。次に「天気別」についてみてみましょう。表の上段には、気象庁データベースに記載の、この地域での天気の割合を示してあります。近接、遠接とも「雨」の日に出現する確率が高まっています。細かく見てみると、雨の降り始めと振り終わった直後に、猿の出現が多いことがわかりました。また逆に晴れている時には同時出現の確率が低いこともわかりました。
今後のご研究はどういった方向性で進められるのでしょうか。

今後は、猿(グループ)や地域の特性を考慮にいれた推定を行い、出現予測確率を引き上げたいと思っています。また、最終的には猿に発信器を装着しない形で予測ができる手法を実現できればと考えています。