平成31年3月11日 平成30年度 挑戦的研究助成贈呈式を開催、5名の若手研究者を激励

3月11日(月)、東京・渋谷区の原宿 東郷記念館で、平成30年度挑戦的研究助成贈呈式が開催されました。

セコム財団では、40歳未満の若手研究者を対象とした挑戦的研究助成を実施しており、毎年4つのテーマについて研究課題を募集しています。助成期間中は、毎年継続審査があるものの、選考委員がメンターとなって研究をアドバイスすることが大きな特徴です。今年度はサイバーフィジカルシステム・セキュリティ・人工知能、階層性を超えた生命基本原理:統合的アプローチの2つのテーマについて、次の5名が採択され、佐々木信行代表理事・理事長より目録の授与が行われました。

【平成30年度 採択課題】
兵庫県立大学 五十部 孝典 先生
「サイバーフィジカルシステムに適したオンライン鍵管理技術の研究とサービス開発」
東京農工大学 山田 浩史 先生
「データ活用型サービスに供するディペンダブルデータベース基盤技術」
奈良先端科学技術大学院大学 遠藤 求 先生
「植物における細胞運命決定機構の解明」
名古屋大学 小野 大輔 先生
「精神疾患に関わる概日時計細胞の同定と臨床応用に向けた研究」
大阪大学 馬越 貴之 先生
「共鳴フリーな統合的1分子振動分光法の創出と階層を超えた生命原理の解明」

佐々木理事長より目録の授与を受ける採択者の先生

佐々木理事長より「挑戦的研究助成の挑戦は英語ではChallengeですが、それは日本語で感じる意味よりも本来はもっと強いもので、“やれるものならやってやろうじゃないか!”というようなものです。採択された方は是非“よし、やってやろう!”という強い気持ちで取り組んで下さい」と激励の祝辞がありました。

続いて中山泰男評議員会会長より「セコムはとてもイノベーティブな会社です。本日採択された5名の先生も是非イノベーティブに取り組んで下さい」との言葉とともに、乾杯の発声により懇親会がスタートしました。


祝辞を述べる佐々木信行 代表理事・理事長


乾杯の挨拶をされる中山泰男 評議員会会長


財団関係者との交流が進みました

懇親会では、会場には研究内容が書かれたパネルが展示され、それらを囲みながら財団関係者と助成を受けた先生方との交流が進みました。

企画委員で生命科学分野を指導された谷口克先生からは「この挑戦的研究助成のような助成は他の財団では実施していません。その先には特定領域研究助成もありますので、是非それを利用してワンステップアップして新しい領域を作って下さい」との言葉があり、同じく企画委員で情報系分野を指導された古井貞熙先生はご欠席ながら「国際的な仲間を作って、切磋琢磨しながら同時に協力しあっていくことが不可欠です。是非そのような努力をして下さい」とのメッセージを事前に頂き、目﨑祐史代表理事・理事長代行が代読されました。

採択された先生からは「ずっとやりたいと思っていたテーマで採択して頂き、非常にありがたく思っています」「個人的にはかなりチャレンジングで面白いテーマで応募しました。温かくも厳しい環境の中、楽しく充実した研究活動が実施できそうです」「大学ではアットホームな研究室ですが、みんな熱い思いでやっています。頑張ります」「10年後、20年後にこの分野で引っ張っていけるようになりたいです」「助成金のお陰で自分のアイディアが実現できそうです。メンターの先生方にご指導を受けながら、自分を磨いていきたいです」などと、強い意欲が感じられる挨拶がありました。


激励の挨拶をされる生命科学分野を指導された谷口克先生

研究への意気込みを語る採択者の先生
左から五十部先生、山田先生、遠藤先生、小野先生、馬越先生

閉会の挨拶をする目﨑祐史 代表理事・理事長代行

最後に目﨑祐史代表理事・理事長代行から「セコム財団にはすごく和気藹々という雰囲気はありますが、厳しいことを言う時は言いますよというノリがあります。途中でNGが出されることもあるので、是非しっかりと研究して頂きたいです。そしてこの中から良い研究者が出来ることがあれば、携わる者として最も嬉しいことです」との挨拶で締めくくられました。

セコム財団では、平成31年度も挑戦的研究助成を実施し、若手研究者を積極的に支援していきます。