実は、最初に選んだのは腎臓内科でした。他の内科のように外科と連携することはなく診断・治療を行い、最後は血液透析でケアをする。患者を一貫して診ることができるため、やりがいを感じたのです。
しかし、当時は腎臓病に効果的な薬がなく、病気が進行してしまった患者を診るというのが実情でした。腎臓病の多くは糖尿病によって引き起こされるため、糖尿病の段階で何とかしたいという思いが生まれ、東京医科歯科大学の小川佳宏先生のもとで10年ほど、糖尿病の治療に関する研究を行いました。
高校生の時、国立がんセンターの設立を描いた柳田邦男の小説に夢中になり、医学に興味を持った



