私のバックグラウンドは数理科学ですが、数学科に所属したことはありません。最近は精神科や内科、外科の先生とも一緒に研究をしました。データを通して全体を理解したいという欲求があるため、特定の分野にこだわることはありません。その点では、他の数理科学の研究者とは、少し異なるモチベーションを持っているのかもしれません。
iBLabでは異なる分野と階層の生命科学研究を、数理モデルとコンピュータシミュレーションを駆使して進めています。生命の発生から死に至るまでの現象にさまざまな角度からアプローチし、定量的に理解する。そのために異分野の知識や技術などを学ぶ必要はありますが、どの研究でもやるべきことは、あまり変わりません。分野の枠にとらわれていないぶん、一度構築したアプローチは別の研究でも活かしやすいため、学生たちも自由なスタイルで研究をしています。
iBLabは国内で初めての異分野融合研究の拠点。本研究から派生した研究テーマに取り組んでいる学生や講師もいる



金額が大きな研究助成を受けていることは、大学が研究者を評価する一つの材料になる。良いタイミングで採択してもらえてありがたかった