令和6年3月12日 令和5年度 特定領域研究助成 研究成果報告会および研究助成贈呈式を開催
3つの領域で新たな研究プロジェクトがスタート

令和6年3月12日(火)、東京都千代田区の東京會舘で、令和5年度特定領域研究助成の研究成果報告会および研究助成贈呈式が開催されました。オンラインを併用したハイブリッド開催とし、セコム財団関係者約60名が参加しました。

セコム財団の特定領域研究助成は、財団が推進したい研究領域を指定する財団主導型の助成です。その領域の研究統括を担う領域代表者が示す研究構想に沿う研究課題に支援を行っています。

当日は、目﨑祐史 代表理事・理事長代行の挨拶により開会し、最初に本年度新たに助成を開始した領域の紹介が行われました。

本年度に新しく開始された3つの領域について、領域代表者の先生から領域の概要や採択課題への期待、そして助成期間中の領域マネジメント方針などについて紹介がありました。

  • 防災分野:「地震レジリエント研究」
    領域代表者 金田 義行 先生(香川大学)
  • 医工連携分野:「生体レジリエンス:疾患からの自己回復能力を賦活化する生体医工学」
    領域代表者 佐久間 一郎 先生(東京大学)
  • ジェンダード・ヘルスサイエンス分野:「ジェンダード・ヘルスサイエンス研究領域の創出による多様な人々の健康向上」
    領域代表者 佐々木 成江 先生(お茶の水女子大学)

領域の概要を説明される領域代表者の先生
(左から、金田先生(防災分野)、佐久間先生(医工連携分野)、佐々木先生(ジェンダード・ヘルスサイエンス分野))

続いて、本年度で終了の領域について、領域代表者の先生から成果報告の統括がありました。

  • 社会技術分野:「人間情報と社会情報の統合的利用に基づく安全・安心技術の社会実装」
    領域代表者 西田 佳史 先生(東京工業大学)
  • 先端医学分野:「多階層生命医学プラットフォーム構築のための基盤技術開発」
    領域代表者 桜田 一洋 先生(慶応義塾大学)
  • ELSI分野:「現代の科学技術の方向性と評価のあり方を探る」
    領域代表者 小林 傳司 先生(大阪大学)

成果報告をされる領域代表者の先生
(左から、西田先生(社会技術分野)、桜田先生(先端医学分野)、小林先生(ELSI分野))

成果報告のあとは、本年度に新しく開始された3つの領域で採択された14名の先生方へ目録の贈呈が行われました。

・令和5年度 防災分野 新規採択者

  • 浅井 光輝 先生(九州大学)「マニフォールド粒子法が拓く複合災害推移の予見技術とリアルタイム性獲得への知能化」
  • 荒木 英一郎 先生(海洋研究開発機構)「海底光ファイバー観測に基づくリアルタイム地震・スロー地震解析の開発と展開」
  • 吉岡 智和 先生(九州大学)「AIを応用した非専門家が撮影した地震被害写真に基づくRC部材の損傷度推定」
  • 高橋 典之 先生(東北大学)「居住者自身の調査に基づく建物被害認定アプリ開発における虚偽申告回避システムの導入」
  • 高橋 成実 先生(防災科学技術研究所)「香川県を対象とした災害時リアルタイム対応支援システム構築の試み」

・令和5年度 医工連携分野 新規採択者

  • 菅波 孝祥 先生(名古屋大学)「健康長寿の実現に向けた死細胞クリアランスの可視化と制御法の開発」
  • 小野 弓絵 先生(明治大学)「「嚥下力」の回復を導く脳波-筋電気刺激リハビリテーション学の創生」
  • 白石 泰之 先生(東北大学)「血液凝固のレジリエンス -循環器系人工臓器治療の後天性フォンウィルブランド症候群発症メカニズム」
  • 高橋 宏知 先生(東京大学)「脳機能障害のリハビリ支援のためのフィードフォワード・エンハンサ」
  • 荻原 直道 先生(東京大学)「インテリジェントインソールによる変形性膝関節症の発症予防と早期介入」

・令和5年度 ジェンダード・ヘルスサイエンス分野 新規採択者

  • 井手 久満 先生(順天堂大学)「男性更年期障害の予防対策のためのウェアラブルシステムの社会実装」
  • JANG Moon sun 先生(名古屋大学)「更年期障害の分子メカニズムの解明と更年期症状検知AIのシステム開発」
  • 孫 輔卿 先生(東京大学)「疲労感に着目した高齢女性のフレイル早期検知の指標と予防策の開発」
  • 片井 みゆき 先生(政策研究大学院大学)「男女の更年期症状と生体情報に対応するVital WaiSE for ALLの研究開発」

目録の贈呈

報告会と贈呈式の終了後、部屋をうつして懇親会が開催されました。懇親会は、佐々木信行 代表理事・理事長の祝辞から始まり、またセコム財団の理事・企画委員・選考員の板生清先生から乾杯の挨拶をいただきました。

祝辞を述べる佐々木信行 代表理事・理事長(左)と板生清 理事(右)

ずっと盛り上がっていた懇親会

懇親会には、助成を受ける先生をはじめ、各領域の選考員の先生方も多数出席されました。異なる専門分野をもつ6つの領域の先生方が一堂に会し、意見交換やディスカッションが活発に行われ、交流を深めた楽しい会となりました。


前列が、佐々木信行 理事長(中央)、目﨑祐史 代表理事・理事長代行(左から3人目)、防災分野領域代表者の金田義行先生(右から3人目)、選考員の先生と、後列が贈呈を受けた先生

前列が、佐々木信行 理事長(中央)、目﨑祐史 代表理事・理事長代行(右端)、医工連携分野領域代表者の佐久間一郎先生(左から3人目)、選考員の先生と、後列が贈呈を受けた先生

前列が、佐々木信行 理事長(左から2人目)、目﨑祐史 代表理事・理事長代行(右端)、ジェンダード・ヘルスサイエンス分野領域代表者の佐々木成江先生(左端)、選考員の先生と、後列が贈呈を受けた先生

佐々木信行 理事長(右から3人目)、目﨑祐史 代表理事・理事長代行(右端)、社会技術分野領域代表者の西田佳史先生(右から2人目)、板生清 理事(左から3人目)と、助成を受けられた先生

佐々木信行 理事長(左から3人目)、目﨑祐史 代表理事・理事長代行(右端)、先端医学分野領域代表者の桜田一洋先生(左から2人目)、共同代表者の古関明彦先生(右から2人目)、黒田玲子 理事(右から3人目)と、助成を受けられた先生

佐々木信行 理事長(左から4人目)、目﨑祐史 代表理事・理事長代行(左から3人目)、ELSI分野領域代表者の小林傳司先生(右から3人目)、黒田玲子 理事(右から4人目)と、助成を受けられた先生